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2020年3月 9日 (月)

益子焼のお年玉

お正月にヤフオクに二枚のお皿が出品されていました。

 どちらも子供の頃からよく知っている作家のお皿。
 銘が付いていませんが ちょっと陶芸に詳しい方ならご存知のものです。
 両方共、益子焼。
左はあまりにも有名な、そして右の模様の入っている方はその方のお弟子さんで二人とも民藝陶器の人間国宝です。
20200309-151116

何故、銘が入れてないのでしょう。

「民藝」はそれまでの様に武士や裕福な者が飾って楽しむ芸術品として生まれたものではありません。
 普段用いるための品であり、字の如く、民の藝術。
 
 日々使う実用雑器を職人が無心で作って行ったものの中にこそ、美しい形や色柄など、素晴らしさがあるということを発見した柳宗悦・河井寛次郎・濱田庄司の三人が、これこそ民の芸術だといって始まったのが民藝運動です。

 雑器ですから本来作者の名などありません。濱田庄司も河井寛次郎も自分は作家ではなくただの陶工だと言って、自作には銘は入れませんでした。
 雑器だから銘など入れなくても良いものは良い。そこには銘などいらないという発想です。
用いる中に美があるという「用の美」の世界です。

 銘が無ければわかるとかわからないとかそんなものはどうでもいい 
わかるひとだけわかればいい世界です。
  

四角皿はとても有名な作家の皿ですが銘がないので 『作者不詳 益子焼 箱なし』として 1000円(送料無料)で出品されていました。

これってどれ位競り上がっていくだろう?っと思い、
1000円で入札してみました。こうすると値段が上がれば連絡メールが来るからです。

翌々日 ヤフオクに、特徴のあるよく知っている無銘の丸い皿が「無銘 益子焼 箱なし」1000円(送料無料)で出品されていて、これもどこまでまで競り上がっていくだろう?っと思い入札してみました。

さあどこまで値段が上がっていくだろう? 楽しみだ。

 
  数日後 四角皿が1000円で落札! 

20200309-151053
驚愕!

????????
何故????

人間国宝 浜田庄司 柿釉四方皿ですよ。

出品者も見た人も濱田庄司とは知らなかったのでしょうね。

もしかして 偽物?
 いえ、
 実は同じものを私は極め箱付きで持っています。

20200309-151133

20200309-151150


 同じものが千円それも送料無料。
         考えられません。
   百分の1以下で落札できてしまいました。
        
     ビックリ 大きなお年玉が来てしまいました。
 僥倖ですね。

      でも この器 どうして私の所に来る気になったのでしょう?

そして数日後、丸皿の方は競り上がっていきました。
買う気は無かったのですがどれくらい上がるかな?まともに買えば5〜8万円位 オークションでうまく安く落ちても4万位だろうと思い、2000円5000円と指していき、一応14000円まで指して寝ました。
朝起きてみると何と13500円で落札できていました。

20200309-151103
???

何故??

人間国宝 島岡達三作 縄文 緑釉 丸皿ですよ。

(嶋岡達三は師の濱田庄司と違い銘を入れたものが多いですが、時々 銘の「タ」を入れていないものもあります。)

何分の1かで 
またまた大きなお年玉です。

  なぜ、私の所に来たのでしょう。
器にも命と心があると思ってつかっているので、私のことを気に入ってくれたのかもしれませんね。

銘が無いとは面白い世界ですね。気がつかれなければそのまま行ってしまう。
 でも

実は どちらも贋作 

かもしれません。

同じような土で同じ釉薬で作ったら偶然そっくりな物ができてしまった
ものかもしれません。

器の本物とはなんでしょうね?

…………………………………………

器とはどうあるべきか?

料理を盛るものですが、
その器に料理を乗せることにより 料理がより良くおいしそうに見えるということが大切で、
そこには作者が誰であろうかそんな事どうでもいいことです。

土の中から生まれ火とまじわり、ひとつの人格の様にできたものですね。
料理を生かしながら優しく寄り添い
料理と対話しながらお互いに盛り上げる器。
様々な使い方、存在感がある器が本当に素晴らしいと思います。

有名無名拘らず料理と対話のできる器に出会いたいと思うとともに、
そういう器で、お客様をもてなしたいと思います。

ですから、「野の花料理・恵那の野山の蕎麦懐石」では有名無名拘らず、料理に合わせて今日もその料理に合う器を使います。
どうぞ様々なお皿、碗 抹茶椀など お楽しみ下さい。

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