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2020年2月 1日 (土)

節分

もうすぐ節分ですね。
私の実家は鳥取県倉吉市。
古い城下町です。

私が子供の頃 実家では節分の日にはまず、柊と鰯の頭を串に刺したものを玄関先と裏玄関の角角と、部屋の入り口に刺して飾りました。20200201-212447

 

そして台所で大豆を煎り 四角い木の升に入れます。

男の子供は羽織袴を着させられます。

 四人兄弟でしたが、その年の年男(としおとこ)の男の子は羽織袴に着替え、足には白足袋か黒足袋を履き正装をします。
腰には本物の脇差しを差して武士のような出で立ちです。

子供ながら、とても重い本物の刀を腰に差し、本当の武士のようで、とても格好良く感じ、身のしまる緊張感と共にとても嬉しい時間です。

年男がいない場合でも 我々兄弟が羽織袴に着替え、升に大豆の炒ったものを入れ、台所もトイレもお風呂もすべての部屋を中から外へ向かって豆をまいてまわります。

 その時、豆をまく前に江戸時代から続いている 口上(こうじょう)を述べるのです。
 
その口上は 
 「新瑞の年の初めに豆打てば 福は内 福は内 福は内
  鬼は外 鬼は外」  
 
言い方は具体的には 謡(うたい)の様に抑揚をつけて うたうようにいいます。

 あらたまのー としのはじめにまめうてば ふくわうちふくわうちふくわうち (ここで豆を手で握り)おにはーそとー(といってここで豆をまく)  おにはーそとー(といってここで豆をまく)

羽織袴など一年間でこの時ぐらいしか着ませんから、子供ながら凄く緊張しています。
さらに口上を一言も間違えないように言おうと より緊張する時間です。
 玄関からお風呂、トイレまですべての部屋でこの口上を言ってから撒きます。全部の部屋13と、お風呂、トイレ、庭にも向かって撒くので16回もこの口上を言いながら家中を撒いてまわりますから一時間ほど掛かってしまいます。

 子供で 羽織袴で腰には刀を差しているので、格好良いし、最初は緊張して張り切っているのですが、後の方の部屋ではもうくたびれてくるし飽きてしまいます。
10部屋もまわった頃にはもう 口上も豆まきも嫌だと思うが
子供ながら大切なことだからと我慢して
どうにかすべての部屋などに巻き終わって終わったころにはもう
へとへと。
 普段着たこともない羽織袴は格好良いが風通しがよくて2月の大寒には寒い。 
  小さい頃は途中で嫌になり泣き出したこともあったそうです。
それが終わってからようやく皆で晩ご飯になり、家族全員が自分の年齢の数だけ豆を食べます。
 これだけ大変な目をして撒いた大豆も子供は年齢が少ないので数粒しか食べられません。

ゆっくり何度も噛めば甘くなる炒り大豆なのにっと残念に思った頃、もっと食べていいよっと言われ、ニコッとして食べました。

節分の風習で、古い武士の家の方はやっておられるのかもしれませんが、同じ倉吉市で近所の友達の家ではこういう口上は誰も知らないと言っていました。

皆さんの家では 節分はどうですか? 同じ様な口上を歌う方や,
少し かわった口上のある方は教えてくださいませんか。

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