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2020年2月16日 (日)

日本酒をフランスで、テイスティングセミナー

20年位前からフランス料理のレストランでのコースに日本酒を6〜8本持参してそれぞれの料理ごとに日本酒をそれぞれコラボして楽しんでいますが、合わせる度に日本酒はワイン以上にフランス料理やイタリア料理にマリアージュするということを実感しています。

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 最近は和食のユネスコ世界遺産登録など、海外で日本食が話題になり、フランス料理に合わせて日本酒も広がりつつあり、輸出と共に、名古屋の萬乗醸造の醸し人九平次  CAMARGUEに生まれて、(カマルグにうまれて、)の様にフランスやアメリカなどで日本酒を醸造しようという試みが出てきています。

今回は、南フランスのカマルグで酒米を作り、現地の水で日本酒製造を目指している『ブラッスリー・シェヴァリエ』クリストフ・フェルナンデス氏のテイスティングセミナーとイベントが中津川市在住のインターナショナル・サケ・フェデレーション宮田氏主催でありました。

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◎第一部|テイスティングセミナー(プロフェッショナル向け) ◆時間:15:00〜16:00
◆費用:500円(税込) ◆対象:アルコールを専門とする流通事業者、飲食店関係者、ソムリエ・唎酒師 など ◆定員:20名

◎第二部|フェルナンデス氏のプロデュースした日本酒『Cuvée 2017』のほか、欧州での日本酒造りを志すマリコ・レバイユ氏のプロデュースした日本酒『Nature × Nature』、南フランスのワインに合わせて「カマルグ米」を使用した料理などが味わえるディナーイベント。 ◆時間:19:00〜20:45 ◆費用:15,000円(税込) ◆対象:どなたでも ◆定員:28名
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こういうスケジュールでした。
会場は以前から一度行こうと思っていた、名古屋の伝統的な町並みが並ぶ、四間道(しけみち)に約370年前に建てられた土蔵の『四間道レストラン MATSUURA』でしたので、丁度いいチャンスとばかり第一部二部共に参加してきました。

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◎第一部|テイスティングセミナー
まず、クリストフ・フェルナンデス氏の紹介後、ブラッシュリー・シェヴァリエが弟とフランス在住の日本女性のマリコ レベイユの3人で始めた『ブラッスリー・シェヴァリエ』の紹介。
一般的には料理に酒やワインを合わせて行きますが、我々はまず日本酒を提案して、これに料理を合わせるという考えでいます。
フランス人に対してあくまでも主が料理ではなく日本酒だといえる本物を作りたいという大きな目標を持っている。

フランスにおける米生産、水、醸造環境、南フランスの気候・風土や食文化、酒造好適米の生産環境などの説明。
南フランスで酒造好適な水を求めて探し回ってようやく発見。
現地の生産方法は日本の様に田植えではなく、直まきである、更に精米方法がまったく違うということ。
日本と同じ酒造好適米の精米機もない。
ドイツなどでも酒蔵が開きつつあるが日本の酒米を輸入するか、酒造好適米を生産しても日本の精米とは違う米で造るか、日本に送って精米してから送り返している。

この様に現地の水、米で現地で日本風に精米し、現地の酵母で生産しているところはどこにもなく、生産地で全ての造りを行うテロワールではない。
これをすべてをやりきろうと活動をはじめて、
きれいな水が見つかり、成分検査等した結果、日本酒づくりに適した水であった。水も発見でき、米生産にも着手しつつあり、南フランスのカマルグの緯度は旭川と同じくらいで日照時間も同じなので、コメを作り、まだ誰も行っていない日本の精米方法で最高のお酒を2年後には生産できるという事でした。

酒造経験もブラッシュリー・シェヴァリエ氏がフランスで一番造りたい日本酒を九州の小松酒造において日本酒度、酸度、アミノ酸度など徹底的に研究して最初に出来上がったのが 日本酒の魅力である旨味、食との親和性を求めた日本酒『Cuvée 2017』という事で、今秋にフランスで発表。
テイスティングが楽しみだ。

③テイスティング(味覚と食とのマリアージュ)
テイスティングの1番目は九州の小松酒造にお願いして醸造した『Cuvée 2017』。

Img_1735 豊潤 キュベ2

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017 醸造所 小松酒造
2017年から2年熟成
酒米 ぎんのさと
速醸 7号酵母  
麹 白麹
日本酒度ー11
酸度2.5
アミノ酸度1.5
アルコール度数13.5
軽く濾過し少し白濁
甘くして優しくしたスダチのような酸味がきていい味だがやや甘い
酸味の効いた白ワインに近い
何よりも酸が効いたいい酒であった。
この様な酸味を持ち甘味がもうちょっと少なければ上質な辛口タイプの白ワインともいい喧嘩をするだろうと思う。
私は辛口で酸度が高い酒を常に3種類くらいは持っていたいので日本中を探していますが、これが酸度3以上か、甘さが少し減れば常備品としたいと思いました。
 次回はクエン酸が豊富な黄麹でもトライする予定とのことなので、これにも期待ですね。

テイスティングの2番目は 奈良県の吉野にある美吉野醸造で造られた花巴のナチュール×ナチュール

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美吉野醸造は水酛・生酛・菩提元などの古代からの酒造りも行い、花巴のすべての酒に共通するのは、しっかりとした酸味を活かして旨みのある良い酒を醸すところで、私の冷蔵庫にも10年以上前から美吉野醸造のお酒を数種常在させています。
中でも花巴 「南遷(なんせん)」 オーガニック 山廃純米 無濾過生原酒は、
アイガモ農法による有機栽培米を全量使用した山廃純米酒で、これは特にまったりと濃厚な旨みと甘さで、まるでアイスワインの様です。これは「野の花料理・恵那の野山の蕎麦懐石」では、アペリティフやデザートを出すときに一緒にお出ししています。
その他花巴 山廃純米 蒸米四段 無濾過生原酒などもいい味わいで使っています。
こういう良い醸造元でお酒造りされたのであれば、いいお酒が生まれますね。

このナチュール×ナチュール
3種類ありますが、今回はマリコ・レバイユ氏監修のヨーロッパのみで販売されている白ラベルでした。
花巴 ナチュール×ナチュール 山廃×山廃 (白)
酒母:山廃/仕込水(酒):山廃
精米歩合/70%
日本酒度/-76
アルコール分/12.6%
酒造年度/2017BY 500ml
山廃の仕込みを山廃で仕込んだ特別なお酒。 南遷に近い味わいの酒
貴醸酒なのだが、貴醸酒という名称は別の醸造所が商標登録してしまっているので「山廃×山廃」と記入されている。
「貴醸酒」お酒で仕込んでお酒を造ったものを言い、甘くて濃厚でとろりとしていて上品な味わいが特徴的ですが、貴醸酒等の一般名称を商標登録されるとは困ったものだ。
現在ヨーロッパのみで販売している輸出用ナチュール×ナチュール。ヨーロッパの文化に根付くようにとアルコール分をワインと同様の13%に仕上げてあります。
花巴の一つの特徴でもある【酸をそなえた極甘口】な日本酒のポテンシャルがヨーロッパでも好まれ、フォアグラやブルーチーズ等との相性が良く、現地のレストランでも好評だそうです。
酒色は淡い琥珀色。
口中では蜂蜜のような甘さと上品な酸とが入り混じって広がり後口もスッキリとした甘口の仕上りです。

これに合わせるのにバケット、チーズ、いぶりがっこが用意されていました。
バケット、チーズなどは極当たり前に合いますが、
いぶりがっこのスモークはスモークサーモンなどの優しい燻し感とは違い、尖ったヤニ臭さで、酒の香りと味を邪魔する感じで私は合わないと思うのですが、こういう濃厚な酒の試飲会など様々な場所で申し合わせたようによく使われます。

テイスティングの3番目は デラルム

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ロワールで日本で精米した山田錦を使って醸造した酒でした。
 香りも味わいも日本のものと同レベルで、フランスで造ったにしては上出来かな、と思いました。

この後3時間の休憩の後午後7時からディナーが始まりましたが、ちょっとフランス米と日本料理を意識しすぎた料理に仕上がっていて面白かったです。



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