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2019年7月15日 (月)

自家手挽き 出雲在来 田舎蕎麦

手打ち蕎麦まきのさん 美味しいそばでした。
帰りに そば談義を少し、その時、出雲在来と戸隠在来の2種類の玄そば(表皮の鬼殻のついた真っ黒なそばの実)を頂いた。

 

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玄そばは、自宅で挽くと鬼殻を完全には取り去ることはできないので、鬼殻入りの蕎麦、俗に言う田舎蕎麦になります。

田舎蕎麦とは、田舎の蕎麦ではありません。
江戸から見て、特にうどんよりも白く真っ白で上品そうに見える御前蕎麦(更科蕎麦)から見ると、色が黒くちょっと田舎風にみえるからです。

私はそば遍歴40年 日本全国の蕎麦の銘店300軒以上食べ歩き、様々なこだわりの蕎麦を食べていますが、基本的に黒っぽいそばである鬼殻入りの蕎麦は余り好みではありません。
鬼殻はとても硬くて微粉にしても舌や喉に絡み滑らかさがなく、何より鬼殻にはエグ味と苦味がそばの実旨味の邪魔になることが多いからです。

ご飯では籾殻の付いたものはモサモサとして美味しくないので食べませんよね。では籾の付いた蕎麦は? 😄 多少️こんな感じで。

また、更科蕎麦も そばの味が全くしないので、これもめったに食べません。
私が一番好むのは、丸抜き(真っ黒い硬い鬼殻だけを取り去ったそば粒)で挽いた、エグ味や苦味のない旨味の蕎麦です。

そんな訳で、十数年間自宅の手挽き臼では玄そばは挽いたことがありません。

しかし、今回やって見ようと思ったのは、まきのさんで食べた蕎麦は、鬼殻のえぐみは感じない、いい蕎麦だったからです。
鬼殻自体が癖の少ないものだから
とても興味を持ち頂いた翌日さっそく打ってみました。

袋から出した出雲在来のこの玄そばは どれも小粒でちょっと面倒そう。

私のメインディッシュでお出しする超々粗挽き十割蕎麦は丸抜きを篩を使わないで石臼を手で廻し一度挽きで、日本一大粒のそば粉に挽くので粒子の一番大きいものは2mm位の粒もありますが、今回は玄そば(真っ黒い硬い殻の付いたままの蕎麦の実)ですから、久し振りに篩(ふるい)を使います。
この篩は蕎麦用でも一番超粗挽き用の20メッシュ(粒の直径が0.84mm位になる)で、これでも蕎麦屋の粉の中では一番粗挽きの粒子です。
(好みにもよりますが、おそらく20メッシュ位の超粗挽き蕎麦を出される店は、愛知岐阜では数店舗しか無いでしょう)

手挽きで一度挽いて篩を振り、浮いてきた鬼殻だけを掃除機で吸い取り、また振って浮いた鬼殻を吸い取りを三度やり、もう一度臼に戻して挽いていく。
出来上がった粉は予想以上に水分量があり、ややねっとり系、打ちやすそうな いいそば粉だった。

十割蕎麦でもいけそうだったが、ただ、今回は初めてだから、様子を見るために十割ではなく、つなぎを一割入れてみた。

水は当然冷水。お湯でやられる店もありますが、それでは大切な香りも飛んでしまいます。
冷蔵庫の冷たい水です。

超粗挽きなのに打ちやすい、いいそば粉だ、楽だ。

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出来上がり半分は冷蔵庫に入れ、2日に分けて食べてみる。

まず当日。
ねっとりとした感じに玄そばの鬼殻が舌に絡む
旨味があり、予想した通りあまりエグ味や苦味は少な目でなかなかいい。
一流店の田舎蕎麦だ。
ただ、私が普段打つ超々粗挽き十割熟成蕎麦と比べると旨味は半分ぐらいか。
それでも旨味があるいい蕎麦だ。

さて、低温熟成した2日目。どれほど味が動いているだろう。

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鬼殻が入っているから腐敗しやすく、嫌味やへんな香りになり易いが、
うまく熟成していればありがたいが、と思いながら湯がいてみた。

香りは飛んでいるが昨日より数段甘い、黒いのにえぐみは極々少ない、

旨い!
これは使える。私の超々粗挽き十割熟成蕎麦の80%位の旨味がある。
いい蕎麦だ。素晴らしい美味しさでした。これほどの田舎蕎麦を出すお店はなかなか無いでしょう。
次に拙作の皿に天然塩を乗せ塩で食べる。
いい蕎麦だ、これなら、私の田舎蕎麦として使っても良いレベル。
だが、これを使うとすれば、辛味大根蕎麦や、とろろ蕎麦に使い、
メインディッシュは、なによりも自信を持った最高の旨味の蕎麦食べていただきたいので、モチモチっとした濃厚な旨味の
日本一粒子の荒い超超粗挽き十割熟成蕎麦をお出しするでしょう。

次回は、戸隠在来を打ってみましょう。
また楽しみだ。

‥‥‥‥‥‥‥‥
蕎麦皿
雷光映し 白萩 蕎麦皿(ライコウウツシ シラハギ蕎麦皿)
大胆な金継ぎで雷(イカズチ)の旋光を表した白萩釉掛け皿
花や、自家製のワインソルトや櫻塩を置けるように 中心をずらして作った
「野の花料理・恵那の野山の蕎麦懐石」の最後にお出しする日本一超粗挽き熟成十割蕎麦の為に焼き上げた拙作の蕎麦用皿です。

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