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2019年7月14日 (日)

手打そば まきの 2019.7.4

南山大学でしっかり人類学を勉強し、徒歩2分の所にある手打ち蕎麦屋さん

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西区の手打そば処 谷屋で5年間修行されたそうです。
その谷屋さんは多治見の「そば処井ざわ」で修行されています。
二十年ほど前、多治見や東濃地方にはまともな手打ち蕎麦屋のない頃で、井ざわさんは唯一の手打ち蕎麦のお店といっても良いくらいで、何十回と行って食べていますが、その井澤でホール係をされていたとても気の利く話題豊富な女性とそこで蕎麦修行されていたご主人が西区で谷屋を開かれました。谷屋さんにはオープンすぐに食べに行き、その後も二度ほど食べに行っています。
そして、井ざわさんは服部名人の沙羅饗で修行されています。
服部さんは名古屋に蕎麦文化を寝付かせたと言っても良いほどの人物で、沙羅饗出身者の蕎麦屋は今や愛知を中心に全国に100店舗ほどあるでしょうか。
服部さんとは何度かお話ししたり食事をしたりしましたが、大柄で手がとても大きく、そば打ちに最適な手であり、話術が巧みでビジネスにも長けておられ、とても楽しい方です。

沙羅饗出身者の店は、ああ沙羅饗の味と分かるぐらい味がよく似ていましたが、最近はそれぞれ進化して独自の味も出てきており、楽しめるお店も増えています。

沙羅饗⇨井澤⇨谷屋⇨まきの という
服部名人からは4代目のようなお店、さて、まきのさんは、どんな蕎麦を食べさせていただけるでしょうか。

お店は満席で外で並んでいるのは2組4人でしたが30分ほど外で待ち、席に案内されてからもしばらく待ちます。
名古屋の中なのに、店内は注文も作る方も全て時がゆったりと時間が流れている感じです。

これは時間がかかりそう、ゆっくり蕎麦前をしながら待ちましょう。

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蕎麦前
小鉢三種盛合せ 540円
冷酒飲み比べ三種

お酒は
九平次 純米大吟醸
三千盛 純米大吟醸
新亀 手作り純米酒
蓬莱泉 純米吟醸
大雪渓 純米吟醸
5種類あった。

自由に選べたので、味わいと香りの予想を立て

九平次 純米大吟醸
大雪渓 純米吟醸
新亀 手作り純米酒

で、お願いした。


あとで
野菜の天ぷらざるそば1490円
辛味大根ぶっかけ蕎麦1050円

蕎麦前は

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予想通り
フルーティな九平次 純米大吟醸
バランスの良い大雪渓 純米吟醸
優しい辛口新亀 手作り純米酒

 

付け合わせの豆腐が甘い。 いい豆腐だ、とてもうまく作ってある。

小鉢三種盛合せ 540円

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生湯葉
蕎麦どうふ
板わさ
どれも旨いが、蒲鉾は特に美味い。
普段練物は、美味しいものが少ないのであまり食べないが、ここのものは、はんぺんのように柔らかく、美味もあり上手に作ってある。

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蕎麦は出雲玄そばと福井の丸抜きのブレンドで九一蕎麦。
(九一蕎麦とはそば粉9につなぎ1の割合)

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蕎麦の太さは一寸を15本 約2mmの太打ち蕎麦。
30メッシュ位の感じだが、とても滑らかでもっと細かい感触。

私はそば遍歴40年 日本全国の蕎麦の銘店300軒以上食べ歩いていますが、基本的に黒っぽいそばである鬼殻入りの蕎麦は余り好きではない。

鬼殻はとても硬くて微粉にしてもざらつき、舌や喉に絡むし、何より鬼殻にはエグ味と苦味がそばの実旨味の邪魔になることが多いからである。

しかし、こちらの蕎麦は、鬼殻のえぐみは感じない、いい蕎麦だ。

鬼殻自体が癖の少ないものなのだろう。

鬼殻が入っているのにえぐみがなく舌のザラつきも少なく喉越しもまずまず。 蕎麦らしさ。
よっぽど研究されているのだろう。

天ぷらは茗荷が二つも入っていて嬉しい。
この梅雨時に 一番は、その感触と涼感のある茗荷である。
どこにでもあるのが当たり前のような菜だが、茗荷無くしてこの季節は語れない。

蕎麦つゆは名古屋風。
甘い。

日本各地のそばつゆの中で、名古屋は一番甘い。

名古屋の料理を思い浮かべてみると、ちょっと子供っぽいB級グルメ向きの味とでもいうか、 全体的に甘くやや濁りのある味で、庶民的な気取らない味だ。
名古屋の味覚はこのようにできているので、蕎麦つゆもこの味文化に影響されて濃くて甘ったるい。

だが、上質な香りも味も優しい良い蕎麦にはこの甘い蕎麦つゆは大事な部分を消してしまう感じだ。
最近は名古屋でもこれに気がつかれた一部の手打ち蕎麦屋さんで、甘味が少ない名古屋らしくないつゆに変わったお店も出てきています。

蕎麦つゆですが、私は薬味ネギは一切使いません。
ネギの独特な風味は良いものですが、蕎麦の繊細な香りや味の邪魔をしてしまいます。
山葵も使いません。
ネギや山葵を使わなければ美味しくならないような蕎麦はそば自体のレベルが低いですね。

次の
辛味大根蕎麦はきちんとまともな辛味大根でした、辛くて旨い。
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この辛さじゃないと辛味大根とは言わない。

夏になると絶対食べたくなる一品

最後に

 

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蕎麦湯をいただきますが、最初はそのまま、次に薬味ネギを入れて飲みます。
ご馳走さま。

美味しいお店でした。

‥‥‥‥‥‥‥‥

帰りにご主人と蕎麦談義をして

沙羅饗系は丸抜きが多いのに、こちらは鬼殻いり、随分違いますねと言うと、沙羅饗さんというより喉越しも考えながら旨味を出したいとのことでした。

話の途中でご主人が、玄そば(鬼殻の真っ黒なそばの実)いりますかと、出雲在来と戸隠在来の2種類を分けてくださった。

翌日 早速 自宅で出雲在来を 石臼で手挽きしてみた。

名古屋市昭和区山里町41番地ヒルズOKD 1階
        TEL052-835-5725
           定休日 水曜日  

愛知県名古屋市昭和区山里町41 ヒルズOK

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蕎麦の切り巾 --- そばの太さ・細さ ---        
•  江戸後期か明治に入って、江戸のそば職人によってそばの切り巾についての御常法(御定法)が確立された。その背景には、そばを切るのに特化した包丁と定規の役割をする小間板(駒板)が同時進行的に出現したことによると推測される。
• そばの太さ ・細さを、畳んだそば生地一寸幅(3.03cm)を23回で切るのを基本として「中打ち」としている。(これより太く打った場合を「太打ち」、細く打つと 「細打ち」である。)

• 「中打ち」は「切りべら23本」といって、畳んだそば生地一寸(3.03cm) を23本に切る。従って一本の切り巾は約1.3mmとなる。(このそばの断面を考えると、 生地の厚みを約1.5mmに延ばしたとすると多少縦長ぎみの長方形になっている。)
• これに対して、「太打ち」は「切りべら15~10本」で切り巾は2mmとか 3mmの太さになり、地方で出会う太い田舎そばなどに相当する。
•  「細打ち」は変わり蕎麦などに多く、「切りべら40本ほど」だから切り巾が 0.8mmくらいの細いそばで、さらに細いのは「極細打ち」になる。

•  *「切りべら」は「切平」:延した厚さよりも切り巾を薄く、この反対は「のしべら(延平)」 で延しの厚さより切り巾のほうが広い形をいう。

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