« ニコの美味しい桜 | トップページ | 物語のある料理 »

2019年4月29日 (月)

物語のある料理 桜の宴

この一度きり もう食べられない
    物語のある料理

 

桜舞い
紅き椿の 眼下には
蕗の薹咲き
ハコベの花も

Img_6240

 

Img_6244

今年の天候はとてもいたずらっ子。
花達も踊らされて咲く時期も少し変。
例年なら一緒に咲かない筈の花を見ることができました。

車で恵那の里山へ食材探しの途中、満開の桜散るその下に 真っ赤な椿 が咲き、地表にはもう季節が過ぎなくなった筈の蕗の薹、ハコベの白い花の群生を発見。

この素晴らしい情景を、
古いナルミのボーンチヤイナ大皿を満月に見立てて、月明かりに映る恵那の里山の情景を、
今回の「野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石」の三番目の料理、  「月明かりに映える恵那の郷」として現しました。

◎散りゆく名残の桜 春人参仕立て

「余分に手を加えないで自然の旨味を引き出す」というのが私の料理の基本。
自然からの贈り物を出来るだけそのまま味わって頂きたい料理です。
(太陽の元、自然で健康に育った食材は何より美味しい。そこには小賢しい人間業よりその良さを引き出してあげるだけで美味しくなるものです)

自然栽培人参を、何も味付けしないでたっぷりの水で水煮して冷まし、また湯がき、数日かけて繰り返し、出た旨味水分を全てもとに戻しただけ。
これだけでまるで甘味や旨味をつけたようなビックリするくらい甘味と旨味がでてきます。
ここも小宇宙ですね。
人参の本当の美味しさをどうぞお楽しみ下さい。

◎椿の花びら
ホワイトペッパー蜂蜜ソース付き
花言葉は「謙虚な美徳」といわれる真紅の椿。赤く燃え少し肉厚な採れたばかりの成熟感をお楽しみください。

◎花開く蕗味噌
この春を代表する苦みの王様、蕗の薹を白味噌仕立てにして、中央には白い蕗の花を飾りました。
器は色絵金彩鳳凰牡丹図小鉢
鳳凰牡丹を描いた吉祥の器で、江戸期作のとても貴重な品です。

◎春の七草 はこべの花のお浸し 胡麻味噌添え

満面のお月様はこの花たちの情景をやさしく楽しんで頂けたでしょうか。


…………………………………………

★マリアージュしたお酒は
   花の蜜にあわせて深い旨みと甘さのある
笑四季モンスーン 玉栄 貴醸酒 生原酒

日本酒は米、米麹、水で造りますが、貴醒酒とは酒で酒を仕込んだ贅沢なお酒、とても濃密で上品な甘みを堪能できます。
普通のお酒の甘み成分はブドウ糖ですが、貴醸酒は貴腐ワインと同じ成分が含まれており、これが特別な甘みを出します。
この貴醸酒を入れてお出ししたグラスは、200年前の19世紀1840年代のフランス製。
現代からは想像も出来ない、製法がまだ確立していない初期の素朴なクリスタルグラスです。

…………………………………………

今回の料理はもう作れません。

  今年の天候はとてもいたずらっ子、このいたずらっ子の影響で椿と蕗の花、はこべの花が偶然揃い、それを偶然見つけて出来た料理。
 
更に日本の季節の移り変わりは早いもの
恵那の野の桜は去り、山桜の新芽がやさしい緑に伸びて、
もう ヤマツツジが満開になろうとしています。

全てが自然まかせの 「野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石」でございます
さあ、次のお客様にはどんな物語の料理をお出しできるでしょう。

|

« ニコの美味しい桜 | トップページ | 物語のある料理 »

蕎麦懐石」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ニコの美味しい桜 | トップページ | 物語のある料理 »