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2017年8月 8日 (火)

ザオ族の布

先日アンティークショップでちょっといい布を見つけました。

現代ではもう中々手に入りにくくなっているザオ族の布。
このベトナム北部山岳地方のザオ族は2000年程の歴史を超えて私の故郷 鳥取県倉吉市と関係があります。

 

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戦国時代房総半島を広く治めていた里見氏。江戸時代は館山藩として12万2000石を治めていたが、里見忠義の時に大久保 忠隣事件に連座し、鳥取池田藩の倉吉藩(私の故郷、鳥取県倉吉市)へお預かりとなり、失意の中で、病没します。
三代将軍家光の時代で、家来の殉死は禁止されていましたが、徳川家への遺恨もあり、8人の側近が主君の後を追って殉死しました。
殉死した八人の家臣は主君である里見忠義とともに倉吉市の大岳院に葬られ「八賢士」と讃えられ、今も、大岳院にはお参りする線香の火が絶えません。

この事件は江戸時代の文豪曲亭馬琴が28年もの年月をかけて著した長編小説 南総里見八犬伝を書くきっかけとなります。
八犬伝は、
仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉を持つ八犬士が殿様を助ける小説ですが、ここで小説に大きく影響を与えたのがザオ族の神話です。

ザオ族は、ベトナム北部山岳の民族で、古代中国の王女と犬の間に生まれたという民族の伝承があり、これが紀元前90年ごろ司馬遷によって編纂された中国の歴史書 史記に取り入れられ、史記は日本で滝沢馬琴に読まれて南総里見八犬伝へと繋がっていくのです。

 

ザオ族

 

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ザオ族と倉吉市の2000年の因縁は、私が布に興味を持たねば知り得なかったこと。
歴史とはどこで繋がっているか面白いものですね。

さて、今回見つけた古布。

 

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小さな布ですが、ザオ(ヤオ)族の民族衣装の背中心に付ける魔除け布で、織り柄を言葉の代わりに意味を持たせている布です。
とても細かい織り柄でいい感じ。
拡大してみるとその細やかさがよくわかります。以前はこれよりももっと良いものがあったのですが現代ではこれくらいでも高いレベルです。

30年ほど前からベトナム・タイ・インドネシアなどに出張へ出かけた時には必ず古布やアンティークを探していましたが、一流アンティークショップで高価なものが、当時は裏道の汚い 匂うような小屋のような店にはまだ安くて良いものがありました。

とても良いものが沢山あり、欲しくて持っているお金を全て使いダンボールで自宅へ送って、服を作ったり、タペストリーや額装にしたりしていました。

これらの多くはヨーロッパへ行ってしまい、もう全く出なくなり、今回の布でも良い方で、こういうものは本当になくなってしまいました。

当時集めた各国の古布も大部分が様々な方たちのところへ行き、今ではもう手元には僅かしか残っていませんが、各部屋に飾って楽しんでいます。

本来はきちんと整理して説明書を添えておくべきなのかもしれませんが、全く出来ていません。数少ない手持ちの古布達もどれだけ残っているかだけでも調べてみようと思います。

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