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2017年4月 8日 (土)

新井淳一氏の布

不思議な布
とても軟らかく繊細な透かし織りのストール。
世界で一つしか織られなかった
長さ3.8mの布です。

 

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ぼくのお気に入りで30年近く時々使い、今日もこれをして出かけました。

 

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布が大好きで普段はシルクや綿、ウールなど天然素材の手織り布が身の回りにありますが、
これはまた違う世界の布。
様々な合繊とウール等の組み合わせの5者混位だろうと思っていました。
そしてこれは繊細だけど機械織りの不思議な布。

 

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 30年ほど前の話ですが、当時名古屋駅西にあった生活倉庫APITAの3Fにとても変わった「カパラ」という斬新なプリミティブアートの布やアフリカの王様の原始的な丸太をくり抜いたベッドやアンティックなどを扱う店がありました。

カパラは、世界的テキスタイルデザイナー新井純一氏や、新井氏の六本木AXISの「NUNO」という店との交流もあり、新井純一氏の作品展示会やNUNOの販売も行っていました。
この「カパラ」に多少私も個人的に関係していたので、時々お手伝いでインド綿の反物を仕入れたり、NUNOや新井氏と多少の交流もでき、三宅一生のパーティーなどにもいったこともありました。

このストールはその頂 新井淳一氏に頂いたもので、新井氏が三宅一生のショー用に一反だけ試織されたという布です。
現代ではコンピューターにより様々な複雑な織りが出来るようになりましたが、もう30年ほど前の布にもかかわらず、今でも新しさのある不思議な布。

斜の透かし織りで、相当使っているのに毛羽も毛玉もなく糸がきちんと繋がり柔らかさもある。
新井淳一氏のことだから、様々な繊維を交織されているだろう、
素材ははっきりとは分かりかねますが、合成繊維ポリエステル レーヨン とその他ウールや何か天然繊維との混紡のようだと思っていました。

先ほど念のため、端の糸を火で焼いてみたところ、なんとウールでした。

長年糸や布を触ってきましたが、大きな間違い。
こんなに繊細で透かし織りをウールで手織りではなく、機械織りで上げるとは思いませんでした。
とても高級な長繊維でもこんなに長い間使っても毛羽も出ないなんてどういう加工をされたのでしょうとても不思議です。

30年も経って再発見です。  
さすが布の魔術師 新井淳一氏です。
ウールでもこういうものを創られる。

いっそう愛着が増え、 嬉しい誤算と再発見でした。
これからも大切に 大事に使いたいと思いました。

…………………………………………

新井淳一(ARAI Junichi)氏

「縮絨」「絞りとメルトオフ」「真空熱転写」など、様々な技法を駆使して質感の異なる布をつくり出す布の魔術師です。

アルミニウムで織り上げた布。
プラスチックフィルムを素材とする金属糸で織り上げた超軽量の布。
それらを伝統的な絞り染めの技法や薬品で部分的に溶かし、透明と反射を共存させた布。
ウール100%の布を長時間水洗いすることで生まれる量感あるフェルトなど、布作りの常識にとらわれず、常に新しさを表現し続ける新井の布は、常に見る者を驚かせます。
 1970年代から80年代にかけて、三宅一生や川久保玲ら、日本を代表するファッションデザイナーとの妥協のないものづくりの協働は、新井の制作の領域を拡大させていきました。
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1932
群馬県山田郡境野村(現桐生市)生まれ
1960
第1回化学繊維グランドフェアで通商産業大臣賞を受賞
1983
第1回毎日ファッション大賞特別賞を受賞
1984
テキスタイルショップ「NUNO(布)」を開店、AXISビル、東京
「布空間・布人間 新井淳一作品展」、佐賀町エキジビット・スペース、東京
1987
英国王室芸術協会よりオノラリー・ロイヤル・デザイナーズ・フォー・インダストリー(Hon. R.D.I.)の称号を授与される
2003
ロンドン・インスティテュート(現・ロンドン芸術大学)より名誉博士号を授与される
「新井淳一 布展―透明と反射―」、高崎市美術館
2005
「新井淳一 進化する布」、群馬県立近代美術館
2009
「Innovative Cloths―Junichi Arai」、香港理工大学美術館
2010
「Metallic Sound」、ボニントン・ギャラリー、ノッティンガム
「新井淳一の布―50年の軌跡」、清華大学美術学院、北京
2011
英国王立芸術大学院(Royal College of Art)より名誉博士号を授与される

主なパブリックコレクション:ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)/ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)/メトロポリタン美術館(ニューヨーク)

新井純一の布 伝統と創世
http://www.operacity.jp/ag/exh148/j/introduction.html
どうぞプロモーションムービーもご覧下さい

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