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2012年7月 3日 (火)

倉吉弁による昔話 人形峠4

 だいぶたってから、人形に接吻しだしただわ。
接吻?
キスのことだかなー。首のほうにも口をくっつけよるがないや。

 そっでも動かん人形を娘が抱きついたまんまなあ、なんだか話しかけとるやーだけど、
前から抱きついとった娘が こんだー後ろから抱きついとるがな。

 娘は抱きついたまんまゆーっくりと回り始めたがな。
そっで何回もゆーっくり回りよっだけど、ちょいちょい人形からはなれてなー、ねきの木のほうに行くだかな。
そっで、また、人形に抱きついてなー、人形に話〜しながら、また、ゆーっくり回ってなー、

なんしよっだらーかいと思って よう見とるとなあ、

なんだか人形のねきに 白い点が震えとるやーなもんが五つだらーかなー、
もっとだらーかなー、
見えたり消えたりすっだって。

 それが時々、木のほうに飛んでいって、こんだ、木のほうから人形のほうに飛んでくるがないや。

 他の木にもおんなじやーに飛んで行くがないや。

ようわからんけど、ありゃー、糸みたいなもんだなー、月の光で光っとっだがな。

その糸をねきに立っとる何本もの木にひっかけとっだがなー。

月の光にちらちら反射して見えっだけ。

 その糸みたいなもんで人形をぐるぐる巻きにしとるのも見えて来たがな。

そしたらなー、娘の着物の派手な柄がちいとづつ薄〜なりよるがな。

なんだか腰もほーそーなってきて、けつがでかーなりよるがな。

帯ももう見えらせん。
手も足も細〜なりよるが。

若侍は音ーたてんやーに気ーつけてなー、弓ーもって、矢をつけて、ぐーっと引いてねらっただわ。

   ------〈へたくそな現代語訳〉-------------------


 大分たってから、人形に接吻しだしただわ。
接吻?
キスのことだかなー。首のほうにも口を付けつつあります。

 それでも動かない形を娘が抱きついたまま、なんだか話しかけている様子ですが、
前から抱きついていた娘が 今度は後ろから抱きついています。

 娘は抱きついたままゆーっくりと回り始めました。
そして何回もゆっくり回っていたけど、時々人形からはなれて、側の木のほうに行くだかな。

そうして、また、人形に抱きついてなー、人形に話しながら、また、ゆっくり回って、

何をしているんでしょうかと思って よく見とるとなあ、

なんだか人形の側に 白い点が震えているようなものが五つ位かなあ、
もっとだろうか、
見えたり消えたりするそうです。

 それが時々、木のほうに飛んでいって、今度は、木のほうから人形のほうに飛んでくるんです。

 他の木にも同じように飛んで行っています。

よく分からないけど、あれは、糸みたいなもんだなー、 月の光で光っとっだがな。

その糸を側に立っている何本もの木にひっかけているようです。

月の光にちらちら反射して見えている。

 その糸みたいなもんで人形をぐるぐる巻きにしとるのも見えて来たがな。

そしたらなー、娘の着物の派手な柄が少しづつ薄くなりつつあります。

なんだか腰も細くなってきて、尻が大きくなっていっています。

帯ももう見えなくなり。
手も足も細くなっていく。

若侍は音を立てないように気をつけながら、弓を持って、矢をつけて、ぐーっと引いてねらっただわ。

続く

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