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2012年1月18日 (水)

倉吉の圭ちゃん70 戦時中の話11 暗視カメラ2

僕は
『テレビじゃないんだ』
と思い
ガッカリしたが
『暗視カメラ…
あ ん し カ メ ラ …
カッコいい…』
と思ってしまった
そして

「なぁ
暗視カメラってなんだいなぁ
なんに使うぅ」
と聞いた

父はいつもと違うぐいのみで飲んでいた
赤い色が垂れてるようなやつだ

お決まりのぐいのみがあるが
日によっていろんなぐいのみを試していた

父はそのぐいのみを
持ち上げたり横にしたり
覗き込んだりしながら話し出した


「暗視カメラっちゅうのはなぁ
まぁ〜くらでな〜んにも見えん所を
テレビに映しだすやあにすっだいや」

「レーダーは何だかがおるのは分かっだけど
それが何だかが分からんだらあな
だけな
それが何だか分かるやあに映しだすだかな」

「テレビカメラみたいなもんだいや」


タヌキからそのぐいのみに焼酎を入れ
「ちょっと重いなぁ」
と言って一口飲み話しを続けた


「夜になったらなぁ
カメラや機材をトラックの荷台に載せて
上からほろをかけるだけ」

「ほろかけたら周りが見えんだらぁ
周りが見えんよぅにしといてから
カメラだけ運転席の上に出してえや
スイッチを入れるだけ」

「そしたらなぁ
ブラウン管に外のようすが映し出されるちゅう寸法だわいや」

「だけどなぁ
みんなでじ〜とブラウン管を見っだけど
いつまでたってもな〜んにも映らんだけ」



「夜だけくらぁてうつらんだが
ライトつけたらええだが」と言うと



「ライトつけたらバレちゃうがな
バレんやあにやらんといけんだけ」


と言って焼酎を飲み干し
ぐいのみを両手で包むようにして
肌触りをたしかめ
円卓に置いてカタカタと揺らして

「高台(こうだい)の座りがわりいなぁ」

と言って
また焼酎を入れたぐいのみを持ち上げ
覗き込んで
少しながめてから一口飲み話し出した

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