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2011年10月30日 (日)

倉吉の圭ちゃん65 戦時中の話7

「そっでなぁ」

「ドッカーンって爆弾が落ちてえや
家じゅうがビリビリビリビリって震えてえや」
「ガッシャーン
て音がしたわいや」

そこでまた一口飲んだ


「たらなぁ〜」
と言って笑った


「たらなぁ〜」

「窓から人が飛び込んできただわいや
二階の窓だで
そぉりゃびっくりしたわいや」


と言って 驚いてみせた


僕は驚いて
「死んじゃっとるかぁ」
と聞いた


父は
「生きとるわいや」
「爆風で飛ばされただいや」

「あんなぁ」
「爆弾が家の横の路地に落ちただけ
その辺を歩いとっただないかなぁ」

「不発弾だいや
爆弾だったらとっくに死んどるわいや」

「それになぁ
爆弾なんちゃなもんは
落とさせんだけ」
焼夷弾だいや」

「焼夷弾だけあんまり爆発せんだがいや」

「だけうまい具合に飛ばされただらあで
二階の窓に飛び込んできたけなぁ」



「爆弾みにいったかぁ」


「危ないけぇ
次の日みにいったけど
かたずけてあって
さあに燃えとらんかったいや」


「たぶんあの飛行機は迷子になっただらぁで
爆弾積んどると重たいけぇなぁ
そっで落しただらあで」


「あれが爆弾だったら
おらぁおらんかったかもしれんなぁ」

            終わり

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