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2011年9月18日 (日)

倉吉の圭ちゃん59 戦時中の話1

父は一番に風呂に入る

風呂上がりは白シャツにすててこ姿で
ちびりちびりと飲み始める

その日は
別所のおじちゃんが来ていて

かなりメートルが上がっていた


別所のおじちゃんといえば
やっぱり戦争の話だが

父は戦争に行ったんだろうか…


「なぁ」
「お父ちゃんは戦争行ったかぁ」

父は
「いかーせんわいや」(行かなかったよ)

「でも東京おっただぞ」


「こがな事言ったらいけんけどなぁ

よぅ 空襲がありょおっただぞ」


「空襲があるとなぁ
屋根に登ってえゃ
どっちだらあかって キョロキョロすっだがな」



「逃げんといけんに
  屋根に登ったら危ないが」


「空襲する前に
空襲する前の日だったか
アメリカの戦闘機が飛んできて
ビラを配っだいや (ビラを配るのでした)

空からビラがいっぱい降ってきて
そのビラに何日にどこを空襲するって書いてあっだけ」


「なら
それ見て逃げらええだが」


「ビラは拾ったらいけんだいや」

「ビラを拾ったり見たりしたらえらいめにあうけなぁ」

「憲兵やが一生懸命集めよったいや」

父は
ここで一杯焼酎をのんで
ため息をついた

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