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2011年6月 1日 (水)

倉吉の圭ちゃん36 家の記憶3

木になっている柿も
熟しになると大変だった

その日は公ちゃんとれいちゃんととりに行った

当然 竿を使うのはれいちゃんだった

れいちゃんが竿でとったのを
下で受け取るのだが

熟しだから慎重にしなくてはいけない

なぜなら 落としたら グジャッ ってつぶれてしまうからだ

柿の木の
上の方になっている熟しを
れいちゃんが登っていってとった

それを受け取りに
公ちゃんが 下の枝に登って受け取った

公ちゃんが僕に
「ちゃんととれよ」
「両手でとっだぞ」 (両手で取るんだよ)

と言うので
僕は

「いけんでぇ とれんけなぁ」(いけないよ とれないから)

と言ったが

公ちゃんは
「手ぇ開いとらぁ
そこに落としたるけぇ
とれるいや」
(手を開いていたら そこに落としてあげるから 取れるから)

と言うので
僕は手を出して
両手を開いた

すると公ちゃんは
「いくぞ
手の上に落とすけなぁ
ちゃんと受け取れぇよ」

と言って僕の手の上に落とした


確かに僕の両手の真ん中に落ちてきた


しかし…
僕の手の上で
グジャッ っとつぶれて
指の間からニュルニュルと
こぼれていった


僕の手には
柿のヘタと種と皮が残され
美味しい部分はみんな地べたに落ちてしまった

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